新設されたスペース
田園調布学園大学（麻生区東百合丘）は一般開放している図書館を一部改装。子どもが靴を脱いであがれる「小上がり」空間と、児童書等の本棚を１階に新設し、親子連れや地元住民らに来館を呼びかけている。
「アクティブ・ラーニングスペース」と呼ばれるこの空間は、約１５０平方メートル。これまで地下にあった絵本や紙芝居など子ども向け資料約３０００冊をこの場所に移動した。
座った大人と立った子どもが同じ高さの目線で絵本に親しむとともに、親同士も交流しやすい構造になっている。
「知的財産を地域に開放する」という意向で、同館では２００１年の一般開放時から閲覧に加え、当時の大学図書館としては珍しい書籍貸し出しも実施してきた。保育や幼児教育、福祉が専門分野の大学ということもあり、参考資料としての児童書も年間３００冊ペースで増加。近隣住民にも広く利用してもらおうと、今回の改装に至った。
改装を手がけた同大図書館の高野沙弥さんは「地域の方に気軽に来館してもらうことと、学生たちが幅広い世代と交流できる『絵本をキーワードにした学びのスペース』になるようリニューアルを考えた」と話す。常設のパソコン等を使い、学生が授業を行うことも想定している。
同大と麻生区が連携した子ども向けイベントの開催なども、今後に向け検討が進められている。「親子連れと学生が同じ空間で、座って本を読んでいると児童が走りこんできたりもする。どんな場所か、まずは来て体感してもらえれば」と高野さん。同大図書館（【電話】０４４・９６６・３４４３）は月曜から土曜の午前８時45分から午後６時30分（土曜のみ４時）、授業が行われている祝日も開館する。ふた付の飲料のみ持ち込み可。
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