登戸駅の西側、駅前商店街を抜けて旧津久井道に出る道の角に鎮座する「北向地蔵」と「馬頭観音」。登戸土地区画整理事業に伴い、600メートルほど離れた光明院(登戸1253)への移転が決まり、6月18日には移転遷座の供養が行われた。
「子育て地蔵」として地域で親しまれてきた北向地蔵は、江戸時代の1757年に建立。北の方角を向いた地蔵は全国的にも珍しく、昭和の初めまで地元の佐伯釣具店に置かれた後、吉田会計事務所に移った。道路の改修などを理由に1931年、馬頭観音(1827年建立)とともに現在の場所へ移転。1966年には地元地権者や有志が奉賛会を立ち上げ、浄財によって屋根や外柵が整備されてきた。
土地区画整理が進むと同時に奉賛会の高齢化もあり、移転の話は以前から出ていたという。「役所や個人宅など移転先を検討したが、管理の継続が課題だった」と同事業担当者。そこで、奉賛会が光明院に受け入れを打診。道路の拡幅工事が始まる7月を前に、移転が決まった。
供養には周辺住民や区画整理の関係者ら約40人が参加。光明院の森崇峻副住職が執り行い、「皆さんが見やすい本堂の目の前に移る。またお参りにきてください」と語りかけた。石像のもとに花を供え続けてきた地元住民の松浦サト子さん(71)は、「小さいころからずっと見てきた。迎え入れてくれる光明院さんに、本当に感謝している」と思いを語った。
供養を終え、屋根や柵はすでに解体。今後は、はす向かいの吉澤石材店で一時的に管理し、光明院へ移転する。同石材店代表の吉澤光宏さん(54)は、「毎日のようにお参りされている方も多かった。残念だが、大切に移転したい」と話していた。
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