「継続」胸に、攻めのタックル
○…ブルガリア共和国で8月4日まで行われるカデット(16・17歳)のレスリング世界選手権大会で、53キロ級に出場する。4月のJOC杯ジュニアクイーンズカップ・カデットの部で3位に輝き、世界への切符を手にした。「いつもどおりの練習の動きができるように、焦らず冷静さを保ちたい」。長い手足を武器に、初の国際大会に挑む。
○…出身は登戸小、枡形中。幼少からバレエや体操教室に通い、小3のとき弟と専修大学少年少女レスリング教室「チームバイソンズ」の練習を体験。準備運動や倒立歩行に惹かれて入部し、半年後には県大会に臨んだが初戦で敗れた。帰路の車中で「これからの試合は全部出る」と宣言し、小4の終わりに全国選抜大会で優勝するまでに成長。小5の夏には、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われる全国優勝選手が対象のエリート合宿に召集された。
○…バイソンズの活動に加え、中1からは専修大学の男子レスリング部に参加。放課後は生田キャンパスに通う日が続いた。足首の捻挫や疲労骨折などケガは絶えないが、「もっと勝ちたい」と目標はさらに上のレベル。一方、日本大学藤沢高校に進学後は、選抜試験を受けて特進クラスへ。大会で学校を休むときは、授業の遅れを取り戻そうと友人のノートを借りて猛勉強に励む。「どちらもやった分だけ結果がついてくる」と眼差しは熱い。
○…筋力トレーニングや食事の助言を受ける総合格闘技経験者の父・大(だい)さんは、タックルの練習相手でもある。朝のジョギングや枡形周辺の坂道ダッシュもパートナーだ。練習や遠征、勉強で忙しい毎日だが、移動中は好きな読書で息抜きも。モットーは「継続は力なり」。中2のとき練習で手合せした、憧れの伊調馨選手の背中を追い続ける。
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