川崎市公文書館(中原区宮内4の1の1)では先月から、企画展「マッチラベルに見る昭和の川崎―内藤教雄家旧蔵資料から」を開催している。9月30日まで。
かつては生活必需品だったが、使用する機会が減ったマッチ。明治時代後半に国内で初めて製造され、昭和期になると広告としての役割を果たすようになったという。
今回の展示は、マッチラベルを通して高度経済成長期の川崎市を感じてもらおうと企画。中原区の内藤教雄家から寄贈されたマッチラベル497点のうち、川崎市ゆかりのものを中心に展示している。ラベルに描かれているのは喫茶店や居酒屋、パチンコ、銭湯、ゴルフ練習場など。「料亭田中屋」や「川魚料理やなぎ」といった登戸の店舗のラベルもあり、多様な絵柄から当時の市民の日常生活を垣間見ることができる。
東海道五十三次も
同展では東海道五十三次や全国各地のホテル、行楽施設のマッチラベルも紹介。東海道五十三次の絵柄のマッチは駅の売店で1箱5円で売られていたという。同館の担当者は「タバコの着火用として販売。駅の構内でタバコを吸えた時代背景を感じることができる」と話す。全国のものは、当時ラベルによく使用されていた黄・緑・赤・青・金銀に色分けして展示。各色の広告効果も説明されている。「地域の資料もたくさん所蔵している。ゆっくり楽しんでもらえたら」と同館。
入場無料。午前8時30分から午後5時。月曜、祝日は休館(月曜が祝日の場合は翌平日も休館)。問合せは【電話】044・733・3933。
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