障害者やボランティアの団体が日頃の活動を紹介するイベント「多摩ふれあいまつり」が、6月20日の開催で20回目を迎えた。「たまわかくさ」の愛称で知られる多摩区当事者・ボランティア連絡会、実行委員会が主催。昨年は中止だったが、感染対策のもと2年ぶりに多摩区総合庁舎で実現し、約20団体が集結。学生らボランティア約50人も運営を担った。
多摩ふれあいまつりは「バリアフリー わたしとあなたとこの街と」をテーマに毎年企画。車いす使用者のパラリンピック種目「スラローム」の体験や、座ったまま着られるドレスなどユニバーサルファッションの展示、視覚障害者向けの音声案内機能が備わった時計等の紹介など、多様なコーナーが設けられた。
第1回から実行委員会に携わり、多摩区肢体不自由児者父母の会の会長を務める石橋吉章さん(80)が実行委員長を十数年続けている。「障害者の日常の活動を知ってもらいたいというのが基本」と石橋さん。「情報発信の仕方について考え直させてくれたのがコロナ。多摩区らしいやり方で、多くの若いボランティアの力を借りて広めていきたい」と思いを語る。
区庁舎1階の展示販売コーナーには、複数の団体が出店。石橋さんは「物を売ることが目的ではない。福祉関係者が扱っている物は安くて当たり前、という概念を払しょくしなければいけない」と気を引き締める。
学生ら 広がる思い
ボランティアには、カリタス女子中学高等学校(中野島)や、人間社会学部が西生田から目白キャンパスに今春移転・統合した日本女子大学、田園調布学園大学(麻生区)から生徒・学生が参加。その一人で、日本女子大学社会福祉学科2年の栗原悠里さん(20)は、実行委員会メンバーとして月1回の会合に参加。この日はスタンプラリー受付など運営に携わった。「思っていたよりも多くの人に来ていただけた。福祉に直接触れ合ういい機会になった」と手応えを口にした。
家族3人で初めてイベントを訪れた吉澤邦友さんは「子どもを連れて、普段できないいろいろな体験ができてよかった」と感想を話した。
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