神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

岡本太郎美術館 アート体験 視覚障害者に CFに初挑戦、資金募る

文化

公開:2024年4月12日

  • X
  • LINE
  • hatena
支援を呼びかける佐藤さん
支援を呼びかける佐藤さん

 川崎市岡本太郎美術館は視覚障害者に向けて「アート体験」を提供するため、初めてクラウドファンディング(CF)で資金を募る。同館学芸員の佐藤玲子さんは「ご支援をいただき、美術館に来にくい方が足を運ぶきっかけを作れれば」と思いを話す。

 同館は川崎出身の芸術家・岡本太郎氏から約1800点の作品などの寄贈を受け、1999年に開館、10月に開館25周年を迎える。

 「芸術は太陽と同様に、すべての人に与えられ、すべての人と共有するべきもの」と考えた岡本太郎氏。その精神を受け継ぎ、3カ月から3歳までの子どもと一緒に美術館を巡れるツアーを月に1回開催。昨年は、認知症の人と、その家族に向け、作品を鑑賞するイベントも初めて行った。

 「視覚障害者に向け、安心して来館してもらい、太郎作品に親しむ機会を」との思いから今回、初めてCFで資金を募る。CFは川崎市が推進する、誰もが文化芸術にふれて参加できる環境「アート・フォー・オール」の一環でもある。また、ふるさと納税制度を活用して行うCFであることも今回の特徴だ。

3つの取り組み

 集めた資金を活用し、点字や触知図で館内を紹介するパンフレットや、ふれることで作品の形や輪郭が分かる立体的な紹介カードを作成する予定だ。佐藤さんは「カードは、実際にふれることで形を知ることができ、イメージが広がり作品への理解も深まる。親しみをもってもらえる」と期待を込める。また、目が見えにくく、生活上の不自由を感じる「ロービジョン」の人に、(株)QDレーザ(川崎区)が開発した網膜に直接映像を投影する視覚支援機器「レティッサオンハンド」を使い、作品を鑑賞するイベントも実施する。

特典も用意

 1万円以上寄付すると、市制100周年と同館の開館25周年を記念して秋ごろに開催する展覧会の内覧会に招待される。3万円以上の寄付では、「スペシャルバックヤードツアー」と銘打ち、収蔵庫など普段は見ることのできない場所を巡る企画に申し込める特典(15組30人、申し込み多数の場合、抽選)なども用意するという。

 申し込みやCFの詳細はクラウドファンディングサイト(【URL】https://www.furusato-tax.jp/gcf/2949)。募集期間は6月30日(日)まで、目標金額は120万円。達成後も期間が終わるまでは受付を継続する。問い合わせは同館【電話】044・900・9898。

 佐藤さんは「障害のある方へのアプローチは十分ではなく、今回のプロジェクトを初めの一歩として進めていきたい」と支援を呼びかけた。

立体的な作品紹介カード=川崎市岡本太郎美術館提供
立体的な作品紹介カード=川崎市岡本太郎美術館提供

多摩区・麻生区版のトップニュース最新6

女性議員16人が連携

川崎市議会

女性議員16人が連携

課題共有し、政策提案へ

5月10日

「あさおSDC」が始動

「あさおSDC」が始動

8つの機能で課題解決へ

5月10日

大きな舞台で落語に挑戦

多摩区の演劇少年少女

大きな舞台で落語に挑戦

伝統文化学び、笑い届ける

5月3日

「想定超」の4万7000人

川崎市健康アプリ

「想定超」の4万7000人

企業活動、口コミで拡大

5月3日

人身事故 前年比3割超増

麻生警察署

人身事故 前年比3割超増

県ワースト2位 高齢者多数

4月26日

多摩川に「モトスマリモ」

国内2例目

多摩川に「モトスマリモ」

河原の石から数年で発生

4月26日

「バンバンなら私もいける!」

【新台入替】5月7日㈫「スマスロ交響詩篇エウレカセブン4」 ブラッサム・ポラリスで

http://www.prime777.co.jp/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

  • 3月29日0:00更新

多摩区・麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

多摩区・麻生区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月10日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook