新春区長インタビュー 「区民との協働を着実に」 今年の重点施策を語る
インタビューに応じる池田区長
本紙では新春を記念して、多摩区の池田健児区長にインタビューした。昨年を振りかえり、災害対策や子育て支援、観光施策の推進など、今年の取り組みについて抱負を語った。
（聞き手／本紙多摩区編集室 伊藤圭）
――昨年を振り返ると、どんな１年でしたか。
「区民の皆様の協力で一歩一歩着実に取り組みを進めることができたと感じています。災害に強い安全安心なまちづくりとして、地域防災の課題解決に向けた情報の共有と連携を図るため、関係機関や事業者で構成する多摩区防災連絡会議に２つの専門部会を設置して医療や帰宅困難者対策など個別課題の検討をしてきました。また、子育て支援では、今年３月に改定予定の多摩区こども支援基本方針『たまっ子プラン』に基づく取り組みを地域全体で進めてきました。地域のニーズをくみ取りながら、区民と協働で取り組むことができたと思います」
――福田新市長は区役所の権限強化を打ち出していますが、多摩区長としてどう取り組んでいきますか。
「区役所は身近な存在の行政機関です。その力を最大限に生かすためには職員一人ひとりが区民の要望や意見を積極的に聞く姿勢を持つことが大切です。法制度のなかで決められた機能、職務を付与されているものは着実にやっていきます。区の独自性を出してよいものと、市民全体が平等でなければならないサービスがあります。そのあたりを精査して取り組んでいきます」
――特に多摩区はこれまで観光推進を進めてきました。昨年は市民からアイデアを募るコンテストを初めて実施しましたが、手応えをどう感じていますか。
「多摩区には地域の資源が豊富にあります。その魅力やまちの集客力を効果的に上げるアイデアを募ったコンテストには全国から２５０を超える応募がありました。その中から２つの案が特選に選ばれ、その他にも入選作品が選ばれました。市民同士の意見交流の場としてタウンセールスミーティングも実施しました。寄せられたアイデアを反映できる取り組みを推進していきます。また、今年は稲田多摩川観光協会と稲田堤観光協会、多摩区観光推進協議会の３つの観光団体を統合して『（仮称）多摩区観光協会』を発足させる計画です。協働して多摩区の観光振興の取り組みをより進めたいと考えています」
――今年、重点的に取り組む施策や取り組みを挙げてください。
「従来から多摩区は『たまっ子を区民みんなで育てるまちづくり』として子育て施策に力を入れています。福田新市長は待機児童ゼロを掲げ、昨年12月に市長を本部長とする対策本部が発足し、区長を会長とする区の対策推進会議が立ち上がりました。多摩区でも待機児童ゼロを最重要課題として、これまで以上に子育て支援を強化し、保育所以外に通っている子ども、通っていない子どもを問わずに全体の施策に力を入れたいと考えています。
そして『災害に強く、安全で安心できるまちづくり』は区民の要望です。自主防災組織と連携を深め、災害対応力の強化を図り、地域の防災力を上げたいと考えています。『地域の資源を活用した賑わいと魅力のあるまちづくり』に加え、『市民自治を一層進めるために地域人材によるまちづくり』も重要な施策です。そのためにも住民と行政職員が力を合わせることが重要です。団塊世代がシニア世代になり、そういう方々の力を借りて取り組んでいきたいと考えています。
また『スポーツと地域福祉・健康のまちづくり』として３月２日に多摩スポーツセンターでスポーツフェスタを初めて開催する計画です。健康でいきいきと暮らしていくのがすべての人の願いです。いきいき体操やみんなの公園体操の参加者が多いとも聞いています。この取り組みを今まで以上にやっていきたいです」
――最後に区民にメッセージをお願いします。
「市内７区の中でも輝く資源に恵まれ、魅力のある施設が多くあります。その魅力を区民の皆様に実感していただきたい。健やかな生活を送れるように区役所の取り組みをしっかり行っていきます。本年もよろしくお願いいたします」
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