震災で建物内に取り残された人を、壁を壊して救助する「破壊訓練」が、多摩消防署により今月1日から10日までの数日間、多摩区役所生田出張所の旧庁舎で行われた。建て替え事業に伴い取り壊される予定の旧庁舎を使った実践的な訓練で、区役所危機管理担当らの協力で実現。同署では今年初で、特別救助隊ら30人以上が参加した。
7日には、サーチングホールと呼ばれる探索用の小さい穴を壁に空けた後、2枚刃のエンジンカッターを使って壁を三角形に切り抜き、通行用トンネルをつくる「クリーンブリーチング」の訓練などが実施された。壁を切るブリーチングには、穴の向こう側に人がいる想定で粉じんやコンクリート片が極力入らないようにする「クリーン」と、突破を最優先にした「ダーティー」の2種類があるという。
クリーンブリーチングでは、粉じんを抑えるために水をかけながら作業が進められた=写真。厚さ約12センチの壁にトンネルを通すのには2、3時間程度かかるという。特別救助隊で消防士長の鈴木祐生さん(30)は「通常の救助現場は1、2時間くらいだが、震災時は数カ月単位で作業が続くこともある。無理をしすぎないよう訓練時から体力配分に気をつけたい」と振り返り、「若い隊員にとっても貴重な経験」と手応えを語った。
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