市立校の分散登校が始まった6月1日朝7時30分、読売ランド前駅。31年間、地域交通安全員として生田小学校に通う児童をホームで見送り続けた工藤孝子さん(74)=西生田在住=が、後任の2人に役割を引き継いだ。
この日、8時半ごろまでに10数人の児童が乗車。工藤さんが「おはよう」とあいさつすると、児童は「久しぶりの登校だ」と笑顔を見せた。1年男児の母親は「今日が初めての電車通学。見守ってもらえるのはありがたい」と話していた。
川崎市が管轄する電車通学の見守りはここが唯一。ひと駅先の生田駅まで、30人ほどの児童が電車を使い生田小に通う。工藤さんが活動を始めたのは平成元年、次男が5年生のとき。3〜5人で担当を分けて生田駅で出迎えた時期もあったが、ここ数年は1人でホームに立ってきた。
これまで工藤さんは平日の朝、駅周辺の草取りをしてからホームへ。生田駅で階段の近くになるように配慮し、乗車場所を固定して児童が来るのを待った。「『目印』になればいい。自発的な行動を大切に」。人身事故等で電車が止まり、皆で学校まで歩いたこともあった。
同駅への地域交通安全員の配置終了に伴い、工藤さんは3月末で退任。思いを継ぐのは学校安全ボランティアの白井久美子さん(64)=西生田在住=、県警OBでスクールガード・リーダーの橋本勉さん(67)。娘が小学生のとき工藤さんの世話になったという白井さんは「娘は今でも工藤さんを見かけるとあいさつする。子どもに基本的なことを教えてくれる」と感謝を表す。橋本さんは「乗車するまでしっかり見守る。元気に登校してもらいたい」と語った。
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