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多摩区版 公開:2021年10月22日 エリアトップへ

ことぶきや模型店 60年の趣(おもむき)、一区切り 区画整理で移転 変わる街

経済

公開:2021年10月22日

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鉄道模型やプラモデル、塗料がひしめく店内
鉄道模型やプラモデル、塗料がひしめく店内

 計画完了まで残り4年あまりとなった登戸土地区画整理事業。向ヶ丘遊園駅北口に位置する区役所通り登栄会商店街では今、駅前を中心に建物の解体や移転が進んでいる。その一つが、10月24日をもって創業60年の歴史に区切りをつける「ことぶきや模型店」。同店を営む多摩区商店街連合会の会長・安陪修司さん(81)に、今までの歩みを踏まえて思いを聞いた。

 街中にたたずむ秘密基地のような店内には、一人がやっと通れるU字型の通路。主力の鉄道模型を中心に、戦艦や戦闘機のプラモデル、ミニカーなど数千種類の商品が所狭しと積み上がる。

 例えば鉄道模型なら、同じメーカーが製造する車種でも、窓枠の素材など仕様が一部異なるケースも。「同じ車種でも『古い仕様がほしい』というお客さんもいる。違う種類も置いておかないと、ニーズに応えられない」と安陪さん。量販店や通販が台頭する中「皆さんに喜んでもらえることが信念」とも。愛好家のこだわりに合わせて、仕入れや在庫管理を細かくコントロールしてきた。

商店街の最古参

 「登栄会の中でも古株」という同店は、安陪さんの父親が駄菓子屋として営んでいたが、1961(昭和36)年に模型店として一新。当時、会社員だった安陪さんは仕事の傍ら商店会活動に携わり、店番は妻に任せた。定年退職後は店の経営に従事。登栄会の前理事長で、区内600店近くが加盟する多摩区商店街連合会では会長を務めて8年目になる。

 登栄会の区役所寄りは建て替え済みの店舗も多く、街並みは変化を遂げている。昔ながらの景色が失われつつある中、同店もあさって24日がこの店舗での営業最終日。「模型に囲まれ、60年を乗り切ってきたことは誇り」と安陪さん。「『寂しくなっちゃうから』と懐かしがって来てくれた常連さんもいる」と目を細める。近くの仮店舗で12月に再出発する予定。「体が続く限りやれたら。区画整理で明るくにぎやかなまちになってほしい」と願いを込めた。

 市は区画整理事業で、向ヶ丘遊園駅と登戸駅を「賑わいの核」、2駅を結ぶ整備中の登戸2号線を「賑わい交流軸」に位置付ける。2025年度中の完了を目指して集団移転が進み、仮換地指定面積は9月1日時点で約94%となった。

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