箱根・湯河原・真鶴版
公開:2018年5月25日
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大涌谷の自然研究路(往復660m)で、複数のシェルターが形になりつつある。鉄筋コンクリート製の大小7基が年度内に完成する予定で、うち2基は屋根を展望所として活用する。
黒たまごの蒸し場に向かう研究路は16年前に発生した土石流で往路の一部が崩れ、3年前の火山活動を期に復路も閉ざされたままになっている。
建てているシェルターは最大100平方メートル〜最小25平方メートルの規模で、収容人数はのべ800人。3年前の活動では火口から人の頭ほどの噴石が高さ20mほどまで噴出した事が確認されており、このシェルターも直径30cmほどの噴石飛来を想定。壁の厚みを約20〜30cmに、天井はアラミド繊維で強化する。内部にはヘルメットを備えるが、建物に気密性はなく、火山ガスを防ぐことはできない。
初のシェルター建設で県が参考にしたのは、国が出した「退避壕等の充実に向けた手引き」。想定火口域から概ね2Km以内の対策を促し、すでにシェルターを備える先進地の事例を紹介している。
一方で研究路再開にはシェルター建設だけでなく、先が読めない火山ガス対策も求められる。警備・避難誘導などソフト面のハードルも連なり、以前の光景に戻るにはまだ時間を要しそうだ。
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