雲の中から光のリング 足柄下郡に“日食帯”の中心線走る
25年ぶりとなる金環日食に合わせ、21日に箱根や湯河原の小学校や宿泊施設などで観測会が開かれた。箱根町や小田原市は日食帯の中心線が通る位置だったが厚い雲や雨に阻まれた。湯河原町や二宮町の一部地域では予定時刻に合わせ、雲を透かすように光のリングが現れた。自転車に乗る人も思わず空を見上げてしまう光景だったが、小田原署によると”よそ見”を原因とした交通事故はなかったという。
箱根や小田原厚い雲が阻む
湯河原の吉浜小学校では専用メガネを手にした児童210人がグラウンドに集合。湯河原中学校科学部もダンボール製の自作観測器を持ち込んで空を注視。曇り気味だったものの、運よく顔を見せた金環に歓声が上がった。東台福浦小学校では児童や保護者など120人が集まって観測。学校職員がボールやペットボトルのキャップを使い、太陽と月と地球が並んで起こる日食の仕組みを説明した。
芦ノ湖畔の駒ケ岳ロープウェーは、午前5時半から運行を開始、約600人が山頂で太陽を待った。トーヨータイヤターンパイクも大観山の駐車場が多くの車で賑わった。いずれも金環は見えなかったものの、1時間ほど前に欠け始めの太陽が姿を見せたという。箱根の湯本小学校では登校時間を1時間早めて全児童がグラウンドに待機。手を合わせて晴れ間を祈る児童もいたが、雲は薄れずテレビでの観測となった。3年生の秋山壮吾さんは「(直接金環食は)見られなかったけれど、テレビを通じてみんなで見られて良かった」。と話していた。
6月6日は金星が太陽通過
天体ショーはこの金環日食だけではない。来月6日午前7時過ぎから午後2時までの間、金星が太陽を通過する。湯本小学校でも用意していた手作りの日食メガネを次のチャンスに合わせ5,6年生に配るという。
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