如来寺跡の石仏が東京へ 3千人が見学 お帰りなさい仏さま
真鶴・岩海岸近くの如来寺跡石窟にある聖観音像(高さ80cm)が品川歴史館の企画展「大井に大仏がやってきた!」から戻った。観音像は江戸時代(1636〜41年頃)に真鶴の小松石を彫って造られたもの。如来寺の記録によると真鶴や長野、北陸などで仏を彫りながら布教した但唱上人が一夜で彫ったとされる。
企画展は但唱上人もテーマになっており、同館は調査の一環で真鶴を訪問、石仏の展示を町に申し入れた。これまで石窟の外に出る事のなかった仏が初めて陽を浴びることになり、企画展に約3千人が訪れた。町教委は「町の人でも石仏の存在を知らない人が多い。展示が良いきっかけになった」と話す。石仏は8日に真鶴に帰還。専門運送業者に布を解かれると柔和な顔の仏像が姿を表し、元の位置へと戻された。如来寺は瀧門寺の末寺で、明治時代に廃寺となった。その後地域住民などが石窟周辺を保存整備、法要も行われている。
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