衣料品店で働きながら戦う
箱根町出身の女子サッカー選手・鈴木梓さん(24)が、山口県を拠点とする「レノファ山口」のレディースチームで活躍している。高校・大学と全国大会に出場したが、プロ入り後は靭帯を損傷。全治1年の逆境を越え、再びピッチを駆けている。
鈴木さんは5歳上の兄の影響でサッカーを始めた。少年サッカーチームのリトルリンクスで指導していた田代忠世さん(58)によると「小柄だったが、男の子に混ざっても臆する事がなかった。黙々と練習してましたね」。その後箱根明星中(当時)サッカー部に入り、卒業後に「プレースタイルが魅力的だった」聖和学園高校(宮城)へ進学。当時の憧れは小野伸二選手で、日本代表の試合にも何度か足を運んだという。
全治1年の怪我
信州大時代は全日本選手権に出場。強豪校に1対3で敗れたが、みずから1点を返すなど主将としての意地を見せた。卒業を待たずしてAC長野パルセイロレディース入り。当時は全試合になでしこリーグ1部昇格がかかっており、大勢の観客を前にプレッシャーも感じたという。4試合に出場したが、トレーニングのゲーム中に靭帯を怪我してしまう。全治約1年。「早く治さねば」という焦りと「治るのか」という不安に苛まれた。その後、試合出場のチャンスを求めてレノファに移籍、衣料品店で働きながら選手生活を送ようになった。時折箱根に帰省すると、きまって登るのが金時山。登山電車の車窓も好きな光景だ。
中国リーグ昇格
チームは今季県女子リーグ(西)でランキング1位となり、12月に中国リーグ進出をかけたチャレンジ戦に臨んだ。17日の1回戦は鈴木さんがシュートを決めて勝利=写真。翌日の決勝も勝ち、晴れて昇格が決定。チーム念願のなでしこリーグも視野に入り始めた。
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