多摩区版 掲載号:2014年5月30日号 エリアトップへ

日本民家園の園長として、古民家の魅力を伝えている 木下 あけみさん 中野島在住 59歳

掲載号:2014年5月30日号

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知れば知るほど深い魅力

  ○…園長に就任してから今年で5年目。来春の年度末には定年退職を迎える。これまで以上に民家園の魅力を広く知ってもらおうと、新しいイベントや展示の計画に余念がない。7月と9月に計画しているイベント『園長とおさんぽ』もその1つだ。古民家初心者でも楽しめるよう、民家や民具を散歩感覚で解説しようという。「知れば知るほど深みにはまる魅力がある」。多くの市民にこの魅力を伝えたいとラストスパートを駆けだした。

 〇…「レプリカではなく本物だからこそ、今はわからなくても、将来の研究によってわかることもある」。日本民家園は、消滅しつつある古民家を移築して将来に残すことを目的に1967年に開園した。学術的な使命はもちろん、田舎暮らしを知らない都会の市民にとってもかけがえのない存在だ。自身も父親の転勤が多く、故郷といえる場所がなかった。「本当にこの空間にいるのがいい。実際に古民家で暮らしたことがないから癒しを求めているのかも」

 ○…「民家園で働きたくて市の職員になった」。79年に入庁し、図書館や科学館など主に教育関連に従事してきた。毎年、異動希望を提出し、17年かけて念願の配属先になった。民家園に魅了されたのは大学生の時。民俗学を専攻し、民家園で民具を作る技術を保存する市民団体に参加したのがきっかけ。「道具を自分の使いやすいように自分で工夫する。日本人の知恵が詰まっている」と魅了され、その気持ちは今でも変わらない。

 ○…仕事も趣味も古民家が中心。休みの日でも他の古民家の展示を見に行ったり、自宅で民家の本を読んだりして過ごす。お椀に鍋に織り機など古い道具をみては「どんな人がどんな風に作ったんだろう」と想像を膨らませている。民家園は3年後に開園50周年を迎える。「定年後も何らかの形で民家園にかかわれたら」と笑顔を覗かせた。

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