4年連続で実行委員長として中野島音楽祭の開催に取り組んだ 古谷 欣治さん 中野島在住 76歳
「音楽祭は中野島の文化」
○…7月26日に開かれた中野島音楽祭は今年で8回目。自身は4年連続で実行委員長に就いた。裏舞台は大仕事だ。いざ始まると、30分ごとにミュージシャンが入れ替わるステージを運営し、フリーマーケットの出店者とミュージシャンの搬入車の交通整理、弁当の手配、清掃などを分刻みにこなすほど。「なかなか辞めさせてもらえなくて」と笑いつつも「8年もやっているとセミプロのようになるミュージシャンもいる」とやりがいを感じている。
○…中野島から「音楽のまち・かわさき」を発信する目的で始まった。商店街と町会が協力して実行委員会を立ち上げ、資金も住民と各商店が提供している。中野島連合町会と地元の小中学校のPTAなど約100人のスタッフがかかわる。自身では「名ばかりの委員長」というが、これだけの大人数をまとめる適役として推された。「みんなの協力で筋道はつけられた。あとはバトンをつなぐだけ」
○…生まれも育ちも中野島。実家は農家を営んでいたが、自身は計器メーカーに就職した。その会社員経験がいまも生きている。周囲からは「温厚で怒っているところを見たことがない」と言われる。「若い頃は酔ってケンカをしたこともあったが、会社員時代を通じて嫌なことがあってもニコニコできるようになった」。40代で脱サラし、当時地元ではまだ珍しいコンビニエンスストア経営に乗り出した。「いつでも頭を下げることができる」謙虚な経営で店舗を拡大させていった。
○…経営を始めたのと同時期に町会活動に参加するようになった。多くの人の意見を調整し、その温厚な人柄が慕われ、中野島町内会長に推された。今では様々な役職を掛け持ちし、手帳のスケジュールはびっしりと埋まる。趣味にしていた風景写真の撮影もご無沙汰だ。音楽祭の準備は特に苦労するが、「期待している人も多い。音楽祭はもはや中野島の文化として育ちつつある」
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5月3日
4月26日