生田緑地の共同事業体のイベントを手がける「森のにじ」の中心的メンバーの 額谷(ぬかや)悠夏(ゆうか)さん 埼玉県在住 31歳
自然通じて人をつなぎたい
○…「施設の魅力も知ってもらいたいし、イベントを通じて人をつないでいきたい」。生田緑地には民間企業が管理を手掛ける指定管理者制度が導入されている。その事業者は、多様化する市民のニーズに効率的で効果的に対応するのが大きな役割だ。生田緑地運営共同事業体のプロジェクトチーム「森のにじ」の中心的なメンバーとして様々なイベントに取り組んでいる。目標は「子育て世代と若い女性にもっと生田緑地を好きになってもらうこと」。
○…毎月開くイベントは民家園の古民家で着付け教室を行ったり、岡本太郎美術館の前でピラティス教室を開いたりと様々だ。子育て中のママを呼び込もうと、読み聞かせやベビーカーを使ったエクササイズも企画した。本来の仕事は緑地保全の市民団体との調整役。園路から離れ、草木と地道に向き合う作業も多い。「市民団体がいなかったら、こんな形で自然が残ることはなかった」
○…高校生の頃、女性の樹木医の存在を知って憧れた。大学は農学部に進み、大学院修了後に造園・管理の会社に就職。働きながら樹木医の資格を取得した。その視点から見た生田緑地は「生き生きしていて、寿命をまっとうする木が多い」という。これまで担当した都市型公園では自然を整えることが求められてきた。「生田緑地では道ばたの花でも撮影を楽しみにしている人もいる。ここではあえて残す配慮がある」と笑顔を見せる。
○…「もっと地域の人々を活動に巻き込んでいきたい」。イベントでは市民が講師を務めることも多い。「講師と参加者が同じお母さん世代なら、参加者と同じ目線で一緒に相談しあえる」。イベントを通じて人と人をつなぎ、生田緑地を好きになってくれる人を増やしたいと考えている。「子どもと一緒に参加してもらうことで、子どもの頃から生田緑地に親しんでもらえる。次世代につなぐことになる」と目を輝かせる。
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5月3日
4月26日