プロボクサーとして7月26日、42歳で再起戦に挑む 斉藤 幸伸丸(こうしんまる)さん(本名:斉藤伸介) 川崎新田ジム所属 42歳
己に向き合い、進化重ね
○…「負けたらおしまい」。そう覚悟し、国内最高齢の試合出場として今月予定していた2年半ぶりの再起戦が、7月に延期となった。「ここまで来られたのは会長やスタッフ、多くの方々の支えと応援のおかげ。勝って恩返ししたい」。日本チャンピオンを目標に掲げ、貪欲に突き進む。
○…2018年10月、日本スーパーウェルター級挑戦権を懸けた試合前に左手首のじん帯を断裂した。試合に敗れ、約1年後には右の上腕二頭筋も切り戦線離脱。自問自答を重ねる中、面識のあった新田渉世会長の厚意で、昨年10月に川崎新田ジムへ。強い心や人間性、冷静に本質を見抜く目に惹かれ「ここしかない」と決意。前所属のアベジム(調布市)会長の他界を乗り越え、新天地で再始動を果たした。
○…出身は函館市。リングネーム「幸伸丸」は漁師を昨年引退した父親のイカ漁船が由来だ。小中高と野球に打ち込み、格闘技好きで地元のプロレス観戦に興じた。レスラーを夢見るも一歩踏み出せない中、高卒で下水処理場に就職。通っていたフィットネスジムでボクシングに興味を抱くと、20歳を過ぎて上京。北海道出身の元世界王者・輪島功一さんのジムに18年ほど在籍した。今も持ち味にするクイックネス(俊敏性)は輪島名誉会長の教え。「時間がない。試合に勝って少しでもランキングを上げたい」と背水の陣で臨む。
○…住まいは調布市。岡本太郎美術館前の階段やメタセコイアの林など、独特の雰囲気がお気に入りの生田緑地を週1回は走る。ストレス発散法はカラオケ。パート勤務する稲城市のスポーツジムでは、インストラクターとして己を磨く。「教えるのは好き。理解してもらえるのがうれしい」。新たな可能性を胸に、進化し続ける。
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5月3日
4月26日