9月9日から公演のオペラ「ゴーゴリのハナ」で主役を演じるこんにゃく座の 大石 哲史さん 高津区在住 56歳
日本語オペラへの情熱
○…「今までのゴーゴリのハナとは違った観点で楽しんでもらえる作品です」。9日から始まるこの日本語オペラで主役の鼻をなくした男を演じる。ある朝突然、鼻がなくなった人物が、自分の鼻が我が物顔で街を闊歩している姿を見かける、という奇妙な話。「不条理なストーリーだからこそ、オペラがいい。音楽は理屈を飛び越えて、楽しんでもらうことができる」
○…セリフを音に乗せるオペラの場合、言語の違いは無視できない。「ヨーロッパの言葉なら1音符にたくさん乗せることができますが、日本語は基本的に1音符に1音ですから、そのままでは無理があります」。自身が大学生のころには、まだ日本語のオペラは違和感を感じるものも多かったという。だからこそ、国内で先駆けて自然に聞こえる日本語オペラを目指してきた。
○…大学を卒業してから、中学高校の非常勤音楽教師と演劇を二足のわらじでこなしてきた。そんな時に出会ったのが「こんにゃく座」の京都公演。「これだっ」と思い、教師を辞めて上京を決意した。しかし、入団してすぐに劇団は経済的に厳しい局面に。元々は日本語オペラのノウハウを習得し、関西で劇団を立ち上げるつもりだったが、再建に尽力するために代表を引き受けた。今は副代表として自身の稽古だけではなく、運営などで忙しく過ごす。演出家としての仕事もあり、丸一日休めるのは年間で数日程度。それでも、「いい作品を作るために試行錯誤する時間が楽しい」
○…観てもらうのは劇だが、実際には劇を演じる役者を作ることが仕事だと考えている。それだけに指導への責任をダイレクトに感じている。こんにゃく座の公演は今、国内だけにとどまらず日本語が通じないアジア、東欧、フランスなど海外でも行われている。若手の活躍に確かな手応えを感じている。「劇団は人間そのものが商品。通用する役者をたくさん育てていきたい」
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4月26日
4月19日