発足50周年の稲田郷土史会で、3代目会長を務める 鶴見 邦男さん 長尾在住 69歳
研究一筋、ひたむきに
○…同会設立当初から、会員として川崎市北部を中心とした地域の郷土史研究を続ける。会長に就いて9年、現在会員は35人。初期から研究発表の場として発行する機関誌『あゆたか』は54号に到達した。「50年続けてこられたこと自体が大きな財産」と歴史をかみ締める。この節目に、21日から市民館で記念展示も行う。「みんな心の芯にあるのは郷土愛。こつこつと地道に、地元でなければできない歴史の掘り起こしを積み重ねて、長く続く会に」
○…多摩図書館の前身、稲田図書館ができたばかりの頃。学生だった当時、読書目当てに図書館へ通う中で同館の郷土史研究サークルに顔を出すように。サークルで王禅寺(麻生区)の史跡巡りを企画したところ、集まったのは予想を上回る67人。「びっくり仰天。地域のことを知りたい人が多いことを思い知らされた」。これを機に、翌年会が発足。自身が手始めに行ったのは多摩川の流跡の調査。地域を駆け回り、2、3年温めた研究は好評を博した。そこで実感した「知ることの楽しさ」が、研究心を突き動かし続けている。
○…東生田出身。小学生の頃から年中図書館に通い、流行の探偵小説を読むのが好きだった。大学を出て地元で学校職員として働く傍ら、郷土史会の活動も継続。現在は2人の子も独立し、妻との旅行が楽しみのひとつだ。「家の中では研究資料がたまり過ぎて邪魔者扱い」と話しながらも、「温かく見守ってくれている」と目尻を下げる。
○…近年では講演会や子ども向けの相談会など活動の幅を広げ、多忙な日々を過ごす。その中で励みになるのは市民からの言葉。「『長年住んでいて初めて知った』『誇りに思う』と、歴史を再発見してくれるのが嬉しい」。一方で「歴史の調査と蓄積、これだけは欠かさず続けたい」と芯はぶれない。「個人的にも研究を本にまとめられたら」。穏やかな表情の中に、熱い意志が垣間見えた。
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4月26日
4月19日